白馬三山〜不帰の嶮〜唐松岳縦走

栂池高原〜白馬乗鞍岳〜白馬岳〜杓子岳〜白馬鑓ケ岳〜不帰のキレット〜唐松岳〜八方尾根

2019年7月19日(金)〜23日(火)・・・・4泊5日

2013年8月、後立山連峰を猿倉から入山して、白馬大雪渓を登り、鹿島槍ケ岳までを縦走する予定であった。
ところが、大雨のため大糸線に入り、豊科駅・穂高駅辺りに来ると度々列車停車や通過待ちで大幅に遅れた。
辛うじて、白馬駅から猿倉までのバスは豪雨でも運行していた。白馬尻小屋までは豪雨の中何とか辿り着いた。
然し、この豪雨では撤退するほかないと検討する間もなく、その日のうちに白馬大雪渓は入山禁止となった。
翌日、雨は小降りとなり白馬尻を撤退して、八方尾根から登って五竜岳、キレット小屋、柏原新道口へ下った。
その後立山連峰縦走計画で途切れていた、白馬三山と不帰のキレットの踏破を完結したいとのことで計画した。

《7月19日》 小倉駅⇒(新幹線:のぞみ)⇒名古屋駅⇒(しなの)⇒長野駅⇒(バス)⇒栂池高原【泊】 
《7月20日》 栂池高原〜天狗ケ原〜乗鞍岳〜白馬大池〜小蓮華〜三国境〜白馬岳〜白馬山荘【泊】
《7月21日》 白馬山荘〜白馬岳〜杓子岳〜鑓ケ岳〜天狗の頭〜不帰の嶮〜唐松岳〜唐松岳山荘【泊】 
《7月22日》 唐松岳山荘〜丸山ケルン〜扇雪渓〜八方池〜八方池山荘〜八方駅〜長野駅前BH【泊】
《7月23日》 長野電鉄駅〜小布施駅(岩松院〜北斎館)散策〜小布施駅〜長野駅〜名古屋駅〜小倉駅
《その-1》

 「一日目」 令和元年7月19日(金) あめ

小倉から栂池高原へ

小倉(05:24)⇒(新幹線)⇒名古屋駅(10:00)〜長野駅(13:10)⇒栂池高原(15:00)

関東・甲信地方は6月7日に梅雨入りして、梅雨前線が日本列島に居座って雨が多く気温の低い日が続いていた。
かたや九州北部は、統計を取り始めて以来の最も遅い入梅で、降水量が少なくダムの貯水量が心配されていた。
こんな異常気象で天気の見通しの全く立たない状況であったが、遠征登山は計画通り実施することに決定した。
又、出発直前にして台風5号が発生し、その予想円によると。今回、一番の難関個所不帰ノ嶮がその日にあたる。
出発日は朝から雨がしとしと降って嫌な予感がするけど、天気は東に向かうに連れ九州よりも良くなる傾向だった。
しかし、白馬村に入ると、やはり雨がしとしと降って天気はよくない。兎に角栂池高原まで上がって対策を検討する。
計画段階でエスケープルートは検討してあるものゝ、台風接近で天候悪化の場合は、安全な下山ルートに変更しようと。
栂池ヒュッテの支配人の話では、今年は雨が続くのでキャンセルが多く。今宵も少ないと部屋はガラ空きだった。
今回、何処で予定が変わるか判らないので取りあえずヒュッテ前の栂池自然園を雨靴を借りて観て廻ることにした。

   
栂池パノラマウェイ(片道¥1,920円)で、栂池自然園まで上がる  
 
 入園料300円の栂池自然園…白馬岳はガスのなか  木道横の風穴には、まだ雪が残っていた
 
キヌガサソウは沢山咲いていた 
 
ミズバショウが少し咲いて残っていた 

 「二日目」 令和元年7月20日(土) 曇り

栂池ヒュッテ〜天狗ケ原(2200m)〜乗鞍岳(2436m)〜白馬大池〜小蓮華山(2766m)〜三国境(2751m)〜白馬岳(2932m)〜白馬山荘

栂池(06:00)〜天狗ケ原(07:40)〜白馬乗鞍岳(09:25)〜船越ノ頭(11:55)〜小蓮華山(13:00)〜雨具装着(13:50)〜三国境(14:15)〜白馬岳(15:00)

気は好くないと覚悟して床に就いたけど、翌朝外を覗くと雨どころか視界も良好。一気にテンションがあがる。
宿の天気情報も曇りとなっている。夏とは思えない涼しさのなかガレ急坂を上ると、ほどなく展望が開けてきた。
雨上がりの雲海の素晴らしい景色に度々立ち止まりながら、歩き辛いゴ-ロルートを上がると平らな乗鞍岳に着く。
天気がよくなった勢か登山者が段々増え、追い越した人はいなかったと思うが、何人かに追い越されてしまった。
大池山荘前ベンチでお花畑を眺めながら軽食を摂り。広い稜線の雷鳥坂を登って船越の頭から小蓮華山に着いた。
小蓮華山に上がった辺りから雪渓から吹き上げる強烈な風があたり寒い寒い。台風が接近しているのかなー!?
広い稜線では雨具を着ける風除け場所がない。稜線を外れて何とか雨具、手袋着用したが小雨混りの強風寒い。
三国境(長野県・新潟県・富山県)では、ガス・ガスで視界が悪くなった。白馬岳もガスに覆われて見えなくなった。
相変わらず強風にハッパをかけられて、やっと白馬岳に到着。この破天候で山頂には若い男性二人だけだった。
山頂踏破で暫く寛ぐ間に幾分ガスもとれ。歩いてきた足跡と明日歩く杓子岳、鑓ケ岳、不帰ノ嶮の稜線が見える。

 
翌朝窓から外を覗くと、雨なし、視界よし   栂池ヒュッテの天気j情報も曇りとなっていた

 

ビジターセンター前の 栂池登山口からスタート  樹林帯をジグザグ登りクマササ帯になり視界が開ける
 樹林帯を抜けると、灌木とササハラ道に変わり、雲海の景色が見渡せる
 天狗原分岐 (左方向は白馬岳・右方向は風吹大池) 
天狗原木道を過ぎると歩き難いゴ−ロの急坂に変わる  さらに紅ガラの雪渓を辿る
 樹林帯を抜けて、ササハラになると視界がひらけて雲海がきれい
 巨岩群の空き間にも高山植物が広がる  ケルンがなければ何処が乗鞍岳(三角点は奥にある)
 
 北アルプス南端の乗鞍岳と区別するための白馬乗鞍岳 (白馬岳や雪倉岳を望む)
 乗鞍岳からゴーロを踏んで白馬大池へ進む 白馬大池山荘前は高山植物のお花畑が広がる 
   
白馬大池山荘前広場のベンチで、お花畑や展望を眺めなら、約40分軽食休憩をとる 
 
 雷鳥坂へ向かうとき見掛けたコマクサ群生  広い稜線の両サイドはいろいろな高山植物が一杯
 
 この時季では、所々にまだ雪田が残っている  小蓮華山(2766m)は新潟県の最高峰だが目立たない
 
 雲海に浮かぶ山並みの景色が素晴らしい  小蓮華山から白馬岳方向の優しい稜線
 三国境(新潟県・長野県・富山県)の県境  くず石のなかにも高山植物は見掛けられる
 ウルップソウ・リュウキンカ越しに白馬岳  三国境を過ぎた14時半頃からガスが掛かり始める
 北アルプス北部の白馬岳(2932m)       新田次郎の著書「強力伝」に出てくる風景指示盤
 方位盤中央隙間には、賽銭が詰め込まれていた  この下が、白馬大雪渓だが見えない
 
日本最古の頂上小屋創設者「松沢貞逸」レリーフ…前で記念撮影 
 
 白馬岳から白馬山荘へ  山荘受付のストーブにあたって、やっと温まった


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