唐松頂上山荘〜八方尾根〜小布施〜名古屋

《その-3》

 「四日目」 令和元年7月22日(月) 曇りのち午後雨

松頂上山荘(06:25)〜丸山ケルン(07:35)〜扇雪渓で応急手当(08:00〜08:15)〜八方池(09:00〜09:25)〜第2ケルン(09:50〜10:00)
ロープウエイ駅(10:52)〜八方駅(11:25)〜八方温泉入浴&昼食(12:00〜13:20)〜八方BT(13:40)〜長野駅(15:00)〜善光寺拝観(15:45

昨日の長丁場歩きの疲れで身体はきついけど、きょうは尾根コースを下るだけだと思うと気分は随分楽だ。
天気は朝曇り午後からは雨となっていて、高峰は雲に覆われて五竜や鹿島槍、白馬は全容を見せていない。
小屋への連絡道が崩落で変わった八方尾根を下る。残雪は扇の雪渓下部、上の樺だけで 迂回路もあった。
突然キャーと大声が聞こえた。女性三人パーティが雪渓下りで滑って足首を捻挫していたようで 狼狽していた。
通り縋りだったので手持ちの救急用品で応急手当の鎮痛テープを貼り、テーピンク処置を施しその場を離れた。
ところが二時間位後に救助ヘリが飛来。唐松、五竜間の上空でホバーリングしている。あの女性だろうか?
応急処置現場を見た人から声を掛けられる。ザックを軽くしWストックでゆっくり下って欲しいと願ったが。気になる。
リフトに乗ってから小雨が降りはじめ、八方駅に着いたころは本降りとなる。山に居る人達が可哀想でならない。
日差しは無し。気温は12℃前後と肌寒いくらいでも、やはり下山後は八方温泉で入浴して、昼食を済ませた。
雨で早めのバスに乗り込み長野へ向かった。ブランク時間は日本最古の仏像と言われる善光寺見物をした。
ホテルの夕食反省会では、前夜の唐松山荘の愛想ない具なしカレーとスープに比べると、絶品グルメに皆んなご満悦。
帰宅後、気になり長野県警山岳遭難事故を調べると、五竜から下山中転倒負傷女性の事しか載ってなかった。
他に目に留まったのが、2012年5月GW、北九州市の医師など6人ベテランパーティの遭難死亡事故の記事だった。
何故ベテランが遭難したのか、当時の新聞や山岳誌などで、専門家が色々検証されていた内容を思い出した。
スタート時は快晴で暑かったが、5人はツエルトに包まれ固まり、もう一人は50m離れた雪面に倒れ凍りついていた。
ザックには羽毛ジャケット、冬用ズボンも入っていた。何故着替えなかった。小屋へ引き返さなかったか酷評されていた。
折しも、今回遭難事故現場の小蓮華から三国境に丁度差しかかった際広い稜線で台風並み強風を受けて思った。
我々が、2003年6月8日春山の白馬岳に登ったが、白馬大池も白馬大池山荘もまだ雪に完全に埋もれていた。
5月GW頃の白馬岳はまだま雪深いと思う。天候が急変しミゾレに変わり。風速20mの風吹となり、氷点下になった。
ホワイトアウト、風吹、極寒、非対称山稜の逃げ場のない広い尾根では。論評されているような行動は難しかったと思う。

 
 スタート時の白馬連峰の頭はガスの中でした
ガスの中の白馬から唐松岳までの縦走路を眺めながら、昨日歩いた感慨に浸る
 
 唐松頂上山荘裏の新しい登山道を上がって、唐松岳を望む 
 
 八方尾根と唐松頂上山荘を結んでいた登山道が崩壊したため、稜線に新しい登山道が造られている
 
 
 白馬鑓ケ岳・杓子岳・白馬岳の眺めの良いところ  丸山の頂上に建つ、大きな丸山ケルン
 右手はガレ場、その下の雪渓が「扇の雪渓」 雪渓を抜けたとき“キャーッ!”と大声が? 
ダケカンバの下部、「下の樺」を下るころ だった 女性3人パーティの一人が、雪渓下りで滑って捻挫?!
周囲の開けた所からの展望が良い 
登山道を挟んだ両斜面には、次々と色とりどりの高山植物が、疲れを癒してくれる 
八方池を後にして上がってくる団体さん  八方池に映る、逆さ白馬三山は頭を隠してしたまゝ
  八方ケルーン辺りに来ると、ゴンドラ利用の日帰りハイカーが多くなってくる
 
 ゴロゴロした道を暫く下ると。第2ケルンに着く  第2ケルンには、立派な有料水洗トイレがある
 
八方尾根は、家族連れや団体、学生が多いので道を譲る立ち止まりもしばしばだが、木道の一方通行は助かる 
 リフト乗り場が見えはじめた まず第一ケルン〜 黒菱平へリフトで下る
鎌池湿原のニッコウキスゲの大群生 
 第一ケルンから黒菱平に下るリフトで小雨が降りだした  八方駅から旅館街の中を10分ほど歩いて八方温泉へ
   
「 八方の湯」で3日振りの入浴  昼食後、白馬八方バスターミナルへ
 
「遠くても参ろう善光寺」へ…営業時間が16時迄で本堂には入れず 

栂池高原〜八方尾根で出合った花たち

     
 


小布施「岩松院〜北斎館」観光

 「五日目」 令和元年7月23日(火) はれ


長野駅⇒(長野電鉄)⇒小布施駅⇒(タクシー)⇒(岩松院〜北斎館)見物⇒小布施駅〜長野へ
長野電鉄〜JR長野駅⇒(しなの)JR名古屋駅〜JR名古屋駅⇒(新幹線:のぞみ)⇒JR小倉駅 

長野駅(08:01)〜小布施駅(08:35)〜タクシー〜岩松院(09:00〜09:35)〜タクシー〜北斎館(10:00〜11:00)〜栗昼食(11:25〜12:30)
JR長野駅(15:30)⇒しなの》⇒JR名古屋駅(18:05)〜JR名古屋駅(18:33)⇒《新幹線:のぞみ》⇒JR小倉駅(21:37
)⇒在来線乗り換え

午前中は、葛飾北斎の晩年最大作品である21畳の大きさに描かれた鳳凰図を見物するため小布施の岩松院へ行った。
八方睨み鳳凰図を拝観したあと’76年にオープンした、北斎の肉筆画はじめ多数の作品を所蔵している北斎館を訪れた。
北斎の象徴と言われる、いわゆる「2台の祭屋台」は、周りをぐるりと見て回れるようになっていて見応えがあった。
今年も、無事アルプス登山と観光を終えて帰福して驚いたのは、出発時の気温とまったく違ってメチャ蒸し暑くなっていた。

   
 長野電鉄 小布施駅ホーム 葛飾北斎の天井絵のある「岩松院」
   
 「岩松院」入口  北斎の肉筆図他多数の作品展示されてる「北斎館」
   
小布施駅 長閑な街並みでした 長野駅前
   
 JR長野駅 15:00発の“しなの”に乗車  JR名古屋駅 18:33発“のぞみ”に乗り換えて、帰福

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   《その-1》白馬岳    《その-2》不帰の嶮
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