後立山連峰縦走

【コース】猿倉〜白馬三山〜唐松岳〜不帰の嶮〜五竜岳〜八峰キレット〜鹿島槍ケ岳〜扇沢

2013年8月22日(水)〜27日(火)・・・・5泊6日

山の会の夏季遠征登山として、後立山連峰を猿倉から入山し、全長3.5kmの急崖の谷間、白馬大雪渓を登り、
白馬三山、唐松岳、不帰の嶮、五竜、八峰キレットの岩稜を通過し、鹿島槍から扇沢に下山する予定であった。

《8月22日》  小倉駅⇒(新幹線:のぞみ40号指定)⇒名古屋駅〜名古屋市内ホテル【泊】 
《8月23日》  名古屋駅⇒(しなの)⇒松本駅〜松本駅⇒白馬駅⇒(バス)⇒猿倉→白馬尻小屋【泊】
《8月24日》  白馬尻小屋〜頂上山荘〜白馬山荘〜白馬岳〜杓子岳〜鑓ケ岳〜村営天狗山荘【泊】 
《8月25日》  村営天狗山荘〜天狗の頭〜不帰のキレット〜唐松岳〜唐松岳頂上山荘〜五竜山荘【泊】
《8月26日》  五竜山荘〜五竜岳〜北尾根の頭〜八峰キレット〜鹿島槍ケ岳〜布引岳〜冷池山荘【泊】
《8月27日》  冷池山荘〜爺ケ岳〜種池山荘〜柏原新道登山口〜扇町〜(タクシー)〜大町温泉 
         大町温泉⇒〈タクシー〉⇒信濃大町駅⇒〈大糸線〜中央本線〉⇒名古屋駅⇒小倉駅

《前編》

 「第一日目」 平成25年8月22日(木) はれ

小倉から名古屋へ

小倉駅15:03発⇒(新幹線:のぞみ指定)⇒名古屋駅 18:11着〜名古屋市内宿泊

7月から、観測史上記録的な猛暑続きに加え。梅雨明け以降は、晴天続きで降水量の少ない猛暑日が続いていた。


「第二日目」 平成25年8月23日(金) 曇りのち大雨

名古屋から白馬・猿倉から白馬尻小屋「停滞」

名古屋駅09:00⇒(しなの)⇒松本駅11:03⇒白馬駅12:41着⇒(バス)⇒猿倉13:30《約30分待機》→白馬尻小屋15:10着。

名古屋も晴天続き。白馬岳ピンポイント予報は、登山期間中は、24日が曇り後雨で、他の日は悪くはなかった。
ただ北陸、関東地方が高気圧と前線の境目になるらしく、ゲリラ豪雨による被害が時々報道され心配はしていた。
大糸線に入り曇りの豊科駅で、上り列車大雨で徐行運転のため列車待ち10分の放送があり?大雨に気付いた。
列車は遅れながらも、白馬駅発、猿倉行きのバスにぎりぎり間に合った。走る道々水流の多さはかんじていたが。
猿倉に到着すると局地的な大雨と雷、この先どう対処するか白馬尻小屋に状況を電話で確認すると、小降りになったら
気をつけて来て下さいという。約30分ほど待機している間に雷が治まり、小降りを見計らって白馬尻小屋を目指した。
猿倉荘の脇から登山道に入り、樹林のなかを10分ほど登ると林道に出るのだが、道はほとんど小川状態と化していた。
途中見る谷川は、凄まじい勢いの濁流が水飛沫と轟音をたて流れる様は見るのも怖いほどで、内心戦々恐々の連続。
まるで沢歩きの如く渡渉を繰り返し、なんとか白馬尻小屋に到着した。そのとき既に大雪渓は豪雨警報のため通行止め。
その後も降り続く豪雨で、猿倉から白馬尻の登山道も、白馬駅から猿倉線の車道路線も増水のため通行止めとなった。
動きのとれない登山者が白馬尻小屋、鑓温泉小屋とも数十人停滞し、雨が治まり規制解除を待つ不安な一夜を明かす。


 猿倉に到着すると、バケッを繰り返したような大雨と激い雷  これから先の行動について検討する
 降り続く大雨で、登山道も林道も川の如く変わっていた  白馬鑓温泉登山口の様子
 
普段は橋の必要はないのだろうが、こんな時のために橋が設置されていて大助かりです 
 橋の下流はこのような濁流状態で足を取られると終わりです  林道を横切る危険な水流、数か所を慎重に渡る
  林道終点から白馬尻小屋へ向かう登山道  白馬大雪渓登山口にあたる白馬尻小屋に到着
 小屋に着いたときには、白馬村災害対策本部から「局地的な豪雨警報の為通行止め」が立っていた
 ずぶ濡れの衣服や持ち物を乾かす  外の雨の様子を不安そうに眺めながらの夕食


 「第三日目」 平成25年8月24日(土) あめ後はれ

警報解除を待ち、八方尾根へ移動し唐松岳頂上山荘

【白馬尻小屋(1500m)〜猿倉(1250m)〜八方山麓(770m)〜唐松岳頂上山荘(2620m)〜唐松岳(2696m)】

*《白馬尻〜猿倉登山道解除待ち》 白馬尻小屋09:00発→猿倉10:05着。*《猿倉線車両通行止め10:30解除》
猿倉10:45発⇒(タクシー)⇒八方尾根ゴンドラ駅11:05着〜山麓駅11:15⇒黒菱平11:45⇒八方池山荘12:00着
第1ケルン【昼食】12:25〜→第2ケルン13:00→八方池13:20→丸山ケルン14:55→唐松岳頂上山荘15:50着

早朝雨は残っていたが、登山道通行許可を待ち猿倉迄下山しタクシーと宿の手配をすることにした。
役場は解除を出しているが国の許可が下りてない、解除になり次第、タクシーはすぐ行きますと返事。
八方池山荘は観光客で満員で宿泊を断られた。(運の悪い時は、予定変更も思う通りいかない)
スキー場麓の温泉宿でもと思ったが、まだ早い時間なので唐松岳頂上山荘まで登ることにした。
タクシー運転手の話では、一日で1ケ月分の記録的な豪雨で、車両通行止めも今年初めてだという。
ゴンドラで1800mほど上がるので楽チンのはずだが、出鼻で頓挫したせいか身体が重たくてきつい。
第三ケルン迄は、歩道が整備され、雄大な山岳景観を見込んだ観光客でいっぱいだが視界は悪い。
八方尾根を代表する白馬三山や不帰の嶮の岩稜群などは残念ながら望めなかったが、登山道脇
のお花畑には、まだ十分な高山植物の花が咲き残っていて、きつい身体を癒してくれました。
あさ 7時前には雨もあがり、水量は随分少なくなり「登山道通行解除」を待つ 
 
 白馬尻小屋を出発前(大雪渓は崩落で暫く通行止めとか) 険しい山だけに、雨が止むと一気に水量も減る
   
 昨日は、あの荒れ狂った様な濁流が嘘のように穏やかになっていました
 
 きょうは、猿倉荘横の登山口には、「大雪渓と鑓温泉ルートは大雨警報発令中の為通行止め」の看板が立てられていた 
 猿倉まで下りて来て、次は猿倉線の車両通行許可を待つ  八方アルペンライン山麓駅からゴンドラで上がる
 八方アルペンラインを、兎平・黒菱平と20分乗り継ぐ リフトの最終地点に「八方池山荘」はあった
 「八方池山荘」を後に遊歩道を第一ケルンまで登る  湧き雲で視界は良くない。第一ケルンでランチタイムとする
 約10分間隔で、ケルンが設置されていた  第三ケルンから約10分で八方池。白馬三山は望めず
 
 ダケカンバ帯から急坂を登って、尾根の南側に廻り込むと、シモツケソウなど高茎草原に咲く高山植物が目立つ 
 雪田の扇雪渓には、多くの登山者が休憩していた  扇雪渓から、ひと登りすると丸山ケルンに着く
 
 落石に注意して桟橋を通過すると唐松岳頂上山荘に着く  山荘で宿泊手続きを済ませ、空身で唐松岳を往復する
 一面ガスに包まれお蔭で、雷鳥が姿を見せる  コマクサ群生地には、見頃を過ぎた花がまだ残ってました

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