雨に泣かされた表銀座〜槍・穂縦走

2014年8月22日(金)〜27日(水)・・・・5泊6日

中房温泉〜燕岳〜表銀座〜槍ケ岳山荘〜槍沢〜横尾〜明神池〜上高地
予定は:中房温泉〜燕岳〜表銀座〜槍ケ岳〜大キレット〜北穂高岳〜涸沢岳〜奥穂高〜前穂高岳〜上高地》

この夏遠征登山は、最初中房温泉から入り表銀座を通り槍ケ岳、穂高連峰を縦走して上高地に下り乗鞍岳迄を考えていた。
ところが7月6日、豪雨により長野県南木曽町で土石流災害が起き、JR中央本線が寸断され特急全列車ほか運休となった。
災害復旧までには約1ケ月間以上を要するとのことで、名古屋から塩尻間は普通列車と代行バスに乗り継ぎ運転となり変更。
8月6日に全面運行再開となり、山小屋を即予約連絡したがイベントのため満員で受け付けてくれない。他の日に変更するか
次の小屋まで進んで欲しいとのことで、山小屋宿泊を断られたのは初めてで、また行程の全面的な見直しが必要になった。
最初の予定を変更した後は、異常気象で日本列島に居座る前線で梅雨末期さながらの雨マークが連日並び足止めの日々。


《行程の概要》

《Part-1》
《8月22日》 小倉駅⇒(新幹線:のぞみ40号)⇒名古屋駅〜名古屋市内ホテル【泊】 
《8月23日》 名古屋駅⇒(しなの)⇒松本駅⇒穂高駅⇒(タクシー)⇒中房温泉【泊】
《8月24日》 中房温泉〜合戦尾根〜燕岳〜表銀座コース大天井岳〜大天荘【泊】 
《Part-2
《8月25日》 大天荘〜喜作新道〜ヒュッテ西岳〜水俣乗越〜東鎌尾根〜槍ケ岳山荘【泊】
《8月26日》 槍ケ岳山荘〜槍沢〜槍見河原〜横尾
〜徳沢園〜明神池〜上高地【泊】
《8月27日》 上高地⇒〈タクシー〉⇒松本駅⇒〈JR本線〉⇒名古屋駅〈新幹線〉⇒小倉駅

《Part-1》
 「一日目」 平成26年8月22日(金) あめ後はれ

小倉から名古屋へ

小倉駅15:05発⇒(JR新幹線:のぞみ)⇒名古屋駅 18:11着〜名古屋市内ビジネスホテル泊

7月末梅雨明けして一週間程晴れた後、はやる気持に水を差すように8月に入り、各地で梅雨末期さながらの悪天候が続く。
夏の風物詩の青空と入道雲はどこにいったのか。この夏はとに角雨が多過ぎる。夏バテならぬ雨バテしそうな日にうんざり。
悪天続きで幾度か作り変えた計画も、日本列島に居座る前線の影響で雨マークがとれない中、アルプスへ向け出発しました。

     

「二日目」 平成26年8月23日(土) 雨後曇り

名古屋から安曇野市大ワサビ農園を見物して中房温泉へ

名古屋駅09:10発⇒松本駅11:45着〜12:20発⇒穂高駅12:45着〜有明神社16:20発⇒《タクシー》⇒中房温泉15:10着。

当初は、中房温泉から燕岳を予定していたが、中央本線の復旧を待ち、即山小屋予約をしたけど燕山荘が30年来続く
イベントのため、既に超満員で全て予約は断り、他の日に変えて貰うか次の宿まで進んで欲しいの一点張りで受付ない。
名古屋を早く出て中房から合戦尾根を越え、燕岳を往復して、次の小屋まで進むのは無理なため中房温泉泊まりとした。
それが幸か不幸か?この日、岐阜地方には大雨洪水警報がでて、中央本線は朝8時15分まで列車運転を見合わせていた。
乗車予定にしていた9時の列車が始発となり、もの凄い人集りで、指定席通路まで詰め込み乗車で車中はムンムンと暑い。
途中、離合や列車待ち合せで40分遅れて松本駅に到着。大糸線は列車乱れを間引き運転で対応、1時間遅れて穂高に到着。
仕方なく中房温泉泊にしたお蔭で、慌てることもなく穂高駅周辺の観光地巡りをして、アルプス山中の秘湯でゆっくり寛げた。

 雨足が弱まり名古屋駅へ向かいます  ホームは列車を待つ乗客で一杯  天気がいくらか回復した穂高駅に到着
日除けネットで覆われた広い大わさび園。畑の中は全て湧水で傾斜5〜6度を一日12万トンが信濃川に流れているそうです 
     
わさび園の八面大王神社   ニジマスの突然変異、アルビノ  こちらはサメだそうです 
わさび園の清流が集まる犀川では、家族連れのクリアボート遊びが賑やかでした  
     
駐車場から常念岳や燕岳など一望   大王が住んでいたといわれる有明山  標高1462mにある秘湯「中房温泉」 


 「三日目」 平成26年8月24日() 曇り〜雨〜晴れ〜曇り

【中房温泉(1462m)〜合戦小屋(2489m)〜燕岳(2783m)〜大天井岳(2922m)〜大天荘(2850m)】

中房温泉05:06発⇒合戦小屋08:10⇒燕岳09:40着【昼食】11:50発⇒大下りの頭12:50⇒大天荘15:40着【泊】

薄暗い中房登山口から入山。天候は合戦小屋を過ぎた頃から雨が降り始め、燕岳をピストンする間に少しずつ回復。
燕岳から憧れの槍ケ岳へ至るコースは、表銀座と呼ばれアルプス切っての人気の点からも第一級の縦走路であるが。
昨晩は、燕山荘のイベント参加者が多い筈が、この雨続きで山に運んだ人は例年より少なかった様だと運転手の話し。
それでも富士見ベンチあたりから下山する登山者が増え始め、夏山の人気ナンバーワンの賑わいを感じさせていた。
燕岳から表銀座を進む頃にはすっかり好天となり、燕岳や裏銀座の山並みを望みながらの快適な稜線漫歩でした。
足元には「高山植物の女王」コマクサが可憐な花を風に揺らせているが少し見頃は過ぎていた。コマクサは燕岳が多い。
大天井岳は常念山脈の最高峰の槍ケ岳と常念岳の分岐点にあり、大天荘は北アルプス有数のビューポイント建つている。

 
 まだ薄暗い合戦橋たもとの休憩所脇登山口から入る  きょう通過予定の表銀座の稜線が見えはじめる
 カラマツの植林帯をジグザクに登る  富士見ベンチを過ぎると時機に合戦小屋前にでる
 
 昨夜、燕山荘宿泊者がひと休みに絶好な場所寛いでいた  合戦小屋名物のスイカ一切れ800円は食べてみたい
合戦小屋を過ぎてからポタポタ雨が落ち始め雨具着用  燕山荘に着いた頃には小雨もおさまる
 見頃は過ぎているが「高山植物の女王」コマクサが多い 燕岳山頂(2等三角点)
 自然がつくりだした山の芸術、めがね岩とコマクサ群落  イルカ岩の後には槍ケ岳が見えるはずだが、きょうは残念
   
 燕山荘前のベンチからガスで分けられた燕岳稜線を望む
 青空に、明るい白砂、砂礫にハイマツなどの緑が調和して美しい
 
 燕岳と裏銀座の稜線を眺めての雲上散歩 のびやかな道を行けば蛙岩の岩塊の割れ目を抜ける
 
 これから向かう大天井岳。奥には常念岳の美しい姿が  大下りの頭
 大展望を楽しめる人気のコースではあるが、やはり登り返しはきつかったです
 
 アップダウンの少ない稜線漫歩、常念岳方向を目指す  ガスの多い日ではあったが、かすんだ雲海も綺麗でした
 山腹を巻くように、ガレ斜面を斜めに登っていく  この縦走路の開拓者、小林喜作レリーフが岩に嵌め込まれ
 大天荘方面への登りと大天井ヒュッテの直進分岐   大天荘への登り坂から燕岳の稜線を振り返る
 大天井岳麓の展望のよい場所に建つ「大天荘」奥は常念岳  雨で宿泊者は少なかった。小屋もスタッフもとてもよい大天荘

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